ジジイの指差す方向にルアーを投げると一発で釣れたこともあった。

今年後半から釣りを始めてる。

もともとの趣味ではあったけど学生時代以来ずっと休止中だった。なにか能動的な趣味がないと精神が持たないのでまたイチから再開してみようと決めたのが今年の春ごろだった。なにかと週末は浪費してしまうので、道具さえ買ってしまえばあとは半永久的に無料でできるのでちょどいいはずだと考えたってわけ。

上海は意外と海が遠いので必然的に淡水圏の釣り。調べるとブラックバスが釣れるという池がちらほらあるらしいので、道具もそれに合わせる。
中国は小規模な専門店がひとつの路地に集中している場合が多い。釣り道具の専門店も同様。釣具店は金沙江路という場所に集まっていることを突き止めた。地味に遠いけどそこしか無さそうなのでしょうがない。行くしかない。
日本ほどバス釣りはメジャーではないので道具もやや不足気味(というかそこまで大規模の専門店街ではなかった)ながらも6ヶ月かけて揃えた。トータル800元もした。でも大丈夫。こっから後は消耗品以外出費しないでいいはずなので、長い目で見れば格安格安。この時点で夏は終わっていた。

在上海の日本人釣り人がブログで日記をつけているのをいくつか見つけている。まったく世の中捨てたもんじゃないね。基本的に外来魚のブラックバスはその辺の川にいるような魚ではなく、ほぼ人為的な放流で生息域を広げている。魚の数や時期によって流行り廃りがある。だもんでバス釣りにおいてはなるべく新しい、実体験に基づいた情報が望ましいってことだよな。適当に場所選んで釣れませんでした、は悲しすぎる。

 そうして最初に釣りに出かけたころにはもう10月になっていた。場所は世紀公園。家から電車で1時間弱のうえに初期投資以外お金を出すつもりは無かったのに入場料+釣り代で90元取られた。しかもその日は雨。なんか寒い。極めつけは一匹も釣れなかった。サイテー。

すでに1000元近く使ってしまっているのでもう引けない。場所は変える。

そうして今の主たる釣り場にしている新虹桥中心花园という公園へたどり着いた。一言で言うと最高だな。めちゃくちゃ釣れる。すごい釣れる。家からもまあまあ近い。住宅地に近い公園なので週末は人であふれている。よく話しかけられる。
本人は釣竿を持ってないけど私に釣りテクニックのアドバイスをしたいジジイに毎回2.3人出くわす。謎。ジジイの指差す方向にルアーを投げると一発で釣れたこともあった。さすがにそこまでくるとなんか怖い。何者やねんすぎる。
園内にはなんと釣具ショップもある。小規模ながら要点を抑えた品揃えで金沙江路の釣具屋街より充実している。今ほしいものを必ず手に入れられる優良店。すばらしい。
ひとつ言うなら、釣り代に1日120元も取られるところかな。高ッケー。瓶ビールが15本買えちまうよ。どこが半永久的に無料やねん。貴族の戯れかよ釣り。毎回のプレッシャーが半端じゃない。もし釣れなかったら目も当てられない。

いまのところかけた総額を釣り上げた魚の数で割ると、ブラックバス1尾あたり約140元ほどかかっている。高ッケー。今年はもう寒いので釣り納めにしたけど、来年は1尾あたり100元は切りたいな。プゥー

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